トラリピを仕掛ける際、なるべく広いレンジをカバーしたいですよね。
広いレンジに対して「全て買い」または「全て売り」で仕掛けると、より多くの運用資金が必要になってしまいます。
買いで仕掛けた場合は為替レートが下がれば下がるほど評価損が増えていきます。また売りで仕掛けた場合は為替レートが上がれば上がるほど評価損が増えていきます。
評価損に耐え想定したロスカットレートを回避するためには必要十分な運用資金(証拠金)を入金しておく必要があります。
できればより安全・安心に運用するためにはもっと運用資金を入金しておき、さらに余裕を持ったロスカットレートとしておきたいところですよね。
こういった場合、運用資金を効率化(半減)するための戦略があります。
それがハーフ&ハーフ戦略です。
運用資金を半減できれば、より余裕を持ったロスカットレートで安心・安全に運用することが可能となります。
またレンジ内のトラップ本数をより増やすことも可能となります。
それでは、ハーフ&ハーフ戦略について解説していきますね。
ハーフ&ハーフとは

ハーフ&ハーフ戦略とは、トラリピを仕掛けたいレンジの中止点を境に下半分(ハーフ)を買い、上半分(ハーフ)を売りで仕掛けます。
為替レートが中心点より高い場合は下半分に仕掛けたトラリピの評価損はなくなります。
また中心点より低い場合は上半分に仕掛けたトラリピの評価損はなくなります。
そのため必要な運用資金を半減させることができます。

運用資金の比較

CAD/JPYを例に必要な運用資金を比較してみます。
75円から95円のレンジにトラリピを仕掛ける際、全てのレンジに対して買いで仕掛ける場合と、85円を中心にハーフ&ハーフで仕掛ける場合とで必要な運用資金を運用資産表で見てみましょう。
① 全てのレンジに対して買いで仕掛けた場合
- 通貨ペア:CAD/JPY
- 仕掛けるレンジ:75円~95円を買い
- 仕掛ける本数:21本
- 1本あたりの通貨数:0.1万通貨
- ロスカットレート:72円
必要な運用資金は335,000円。

② 85円を中心にハーフ&ハーフで仕掛けた場合
- 通貨ペア:CAD/JPY
- 仕掛けるレンジ:86円~95円を売り
- 仕掛ける本数:10本
- 1本あたりの通貨数:0.1万通貨
- ロスカットレート:98円
必要な運用資金は115,000円。
- 通貨ペア:CAD/JPY
- 仕掛けるレンジ:75円~85円を買い
- 仕掛ける本数:11本
- 1本あたりの通貨数:0.1万通貨
- ロスカットレート:72円
必要な運用資金は120,000円。

ハーフ&ハーフで仕掛ける場合は、全て買いで仕掛ける場合と比較して運用資金が約半分以下になっていますね。
メリット

これまで説明してきた通り、ハーフ&ハーフ戦略では必要となる運用資金を半減できることが最大メリットといえます。
その他として、トラリピの運用を終わらせたい、またはトラリピの設定を見直したい場合のタイミングがとりやすいです。
レンジ全てを買いで仕掛けていた場合、仕掛けたトラリピの評価損がなくなるタイミングは、為替レートが仕掛けたレンジ上限を超える必要があります。また売りで仕掛けた場合は為替レートが仕掛けたレンジ下限より下がった場合になります。
ショック相場やフラッシュクラッシュなどで一時的にレンジの上下限に近づくことはありますが、すぐにまたレンジの中心点に戻ることが多いです。
なかなか評価損が少ないタイミングをとりづらいです。
為替レートはレンジを形成する特性上、中心点を境に上下うろうろすることが多いです。
そのため、ハーフ&ハーフでは評価損が少なくなるタイミングが多く訪れることになります。

デメリット

ハーフ&ハーフ戦略でもデメリットが二点ほどあります。
一点目は、
評価損が膨らみロスカットするリスクが、上にも下にもあります。
- 為替レートが売りで仕掛けたレンジよりさらに上がって想定したロスカットレート以上になる。
- 為替レートが買いで仕掛けたレンジよりさらに下がって想定したロスカットレート以下になる。
運用試算表により、買いと売りそれぞれに対するロスカットレートを把握し資金管理を徹底する必要があります。
二点目は、
マイナススワップの影響を受けるということです。
買いと売りの両方のポジションを持つため、プラススワップの影響を受けることもありますが、マイナススワップの影響を受けることもあります。


まとめ

- トラリピの運用資金が半減できます。
- トラリピの運用を終わらせたい、またはトラリピの設定を見直したい場合のタイミングがとりやすいです。
- ロスカットになるリスクが上にも下にもあります。
→買いと売りのそれぞれにおける資金管理を徹底しておく必要あり。 - もうひとつのデメリットは、買いと売りの両方のポジションを持つことから、マイナススワップの影響を受けることがあります。
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