GMOクリック証券 で取引を行う場合、ロスカットの考え方が少し複雑です。
安全なロスカットレートを設定し取引すればよいのですが、相場に絶対はありません。
いざとなった時、すなわちロスカットリスクが顕在化してしまった時に、ロスカットのルールを理解し、冷静な対応が必要になります。
GMOクリック証券 ではロスカットと追証(追加証拠金)といった二つの異なるルールがあります。
それぞれ解説していきますね。
ロスカットとは

相場の変動により運用資金の大幅な減少を防ぐことが目的です。
極力運用元本以上の損失が発生しないようにシステムにより自動的にポジジョンが決済されることをいいます。
セーフティバルブシステム(S.V.S)
一般的なロスカットのルールは、口座全体の証拠金維持率が証券会社で決められた一定の割合を下回ると、利益が出ている建玉を含めた全ての建玉がロスカットされてしまいます。
ところが、GMOクリック証券のセーフティバルブシステム(S.V.S)は、建玉ごとにロスカット幅(毎週変動)に基づき、新規注文が約定したと同時にロスカットレートが設定されます。
相場変動が大きい場合は任意証拠金を設定することにより、建玉毎にロスカットレートを個別に設定することもできます。
建玉毎にロスカットレートを管理できることにより、建玉毎に評価益の出ているポジションまでロスカットされてしまうのを防止することができます。
また、例えば複数の建玉を保有している状況で、ある一つの建玉①がロスカットレートになった場合、他の建玉を保有したまま建玉①だけがロスカットさせることができます。
セーフティバルブシステムは、ロスカットリスクに対して、損失の拡大を最小限に抑えることを目的をしたリスク管理システムです。
ロスカットレートの設定方法
決めたロスカットレートにするには手動で設定が必要になります。
設定はロスカットレートを指定する方法と、任意証拠金を増減する方法の2パターンがあります。
スマホツールのiClick CFDによる設定例です。
STEP1 【保有/履歴】の建玉一覧から変更したい建玉を選択後、【ロスカットレートを変更】を選択

STEP2 ロスカットレートを指定
ロスカットレートを3,000とした場合、任意証拠金が+5,452円必要になります。

STEP2′ 任意証拠金を増減
任意証拠金を+10,000円増やした場合、ロスカットレートが2671.5になります。

追証(追加証拠金)とは

相場の変動による損失が拡大したことにより、口座の時価評価総額が必要証拠金額より少なくなってしまった(証拠金維持率が100%を下回ってしまった)場合に、必要証拠金の不足額を入金することでポジションの強制決済による損失確定を防止できるルールです。
追証は毎営業日(祝日除く)の取引時間が終了した時点でから1時間程度で判定されます。
参考までに、私が保有しているイギリス100の取引時間は月曜~金曜の17:00~翌6:00です。その他の取扱銘柄の取引時間は こちら を参照してください。
取引時間終了後の口座状況を確認し条件を満たした場合に追加証拠金が発生します。
追加の証拠金、すなわち不足額は取引時間終了時点の必要証拠金額から時価評価総額を引いた額になります。
追加証拠金(不足額) =
必要証拠金額 ‐ 時価評価総額
追証の判定はCFDの各口座ごとに行われます。
CFD口座は、株価指数CFD取引口座、商品CFD取引口座、株式CFD取引口座、バラエティCFDの4つありまが、それぞれの口座ごとに追証の判定が行われます。
追証が発生する条件
口座の証拠金維持率が100%を下回ってしまった。つまり口座の時価評価総額が必要証拠金を下回ってしまった条件で追証が発生します。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率 =
(時価評価額 ÷ 必要証拠金)×100%
追証の判定条件
証拠金維持率 < 100%
追証を解消するには
追証を解消するには、追証発生日の翌営業日(祝日除く)の午前3:00までに入金するか、または追証が発生した口座の全ての建玉を決済する必要があります。
入金または全建玉を決済をしてから追証が解消するまで10分ほどのタイムラグがあります。
仮に、追証の解消期限までに入金または全建玉の決済によって追証が解消していない場合は
追証が発生した口座の全建玉が強制的に決済されます。
まとめ

- ロスカットリスクが顕在化してしまった場合は、ロスカットのルールを理解し冷静な対応が必要です。
- GMOクリック証券のロスカットルールは一般的なロスカットルール(全ての建玉がロスカットされる)とは異なります。
- セーフティバルブシステムにより、建玉ごとにロスカットレートが管理されます。
- セーフティバルブシステムは、ロスカットリスクに対して損失の拡大を最小限に抑えることができます。
- 追証とは口座の時価評価総額が必要証拠金額より少なくなってしまった場合に、必要証拠金の不足額を入金するルールです。
- 追証を解消するには、追証発生日の翌営業日(祝日除く)の午前3:00までに入金するか、または追証が発生した口座の全ての建玉を決済する必要があります。
- 追証の解消期限までに入金または全建玉の決済によって追証が解消していない場合は追証が発生した口座の全建玉が強制的に決済されます。
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